増築未登記のある中古戸建。買う側は何を見る?
増築未登記だから、ただちに査定できないとは考えません。登記、固定資産税の課税内容、現況を比べ、何が違うのかから見ます。
大切なのは「未登記」という言葉だけで結論を出さず、どこを、いつ頃、どの程度増築したのかを把握すること。査定時点で分かることと、契約・決済までに整えることを分けます。
買う側が気にする理由
不動産登記の建物表題部には、建物の所在、種類、構造、床面積などが記録されます。現況の建物と登記上の表示が違う場合、買う側は差が生じた理由と、取引までに必要な整理を確認します。
課税されていること、登記されていること、建築時の手続が確認できることは、それぞれ別の情報です。どれか一つだけで建物全体の状態を断定しません。
登記面積、課税面積、現況を比べる
- 登記事項証明書に記載された建物の床面積
- 固定資産税・都市計画税の課税明細に記載された家屋の面積
- 現況の外観、間取り、屋根や壁のつながり
- どこを増築したのか、おおよその増築時期
登記面積と課税面積が違えば、何か増築等があるのかな、と現況を見るきっかけになります。面積差だけで原因を決めつけず、資料と建物を見比べます。
増築の内容と建築時の記録を見る
話が進みそうなら、増築した場所、規模、時期をできる範囲で整理します。建築確認関係資料、図面、工事記録、過去の販売図面、写真などが残っていれば、現況と比べます。
建蔽率・容積率や、増築時に必要だった手続への影響は、敷地、用途地域、増築時期、規模などで変わります。個別物件ごとに行政窓口や建築士、土地家屋調査士等の専門家へ確認する領域です。
必要な整理を取引条件にする
一般的な取引実務では、買主や金融機関の条件、登記と現況の差、契約内容に応じて、表示に関する登記や追加調査が必要になるケースがあります。誰が、いつまでに、何を行うかは個別に決めます。
私が扱ってきた中古戸建では、増築未登記がある場合、売買条件として決済・引渡しまでに、売主側の責任と負担で必要な登記を整えていただく運用が基本です。これは私の実務での扱いであり、すべての取引に共通するルールではありません。
売却を考えている方へ
増築した経緯が分からなくても、まず登記、課税明細、現況写真、残っている図面を分けてみてください。分からない点が見えれば、査定後に必要な確認を順番に決められます。
仲介業者の方へ
最初から登記を整え、すべての建築資料を集めてから査定に出す必要はありません。面積差や増築らしい箇所があることを共有し、査定時点と契約・決済時点の課題を分けると進めやすくなります。
